アーツセンターあきたは、秋田公立美術大学が設置したNPO法人です。
大学と地域をつなぎ、アートやデザインを用いたプロジェクトに取り組むこと、まちに驚きと発見を生み出します。
大学と地域の社会連携を担ってきた社会貢献センターが、2018年4月、NPO法人アーツセンターあきたとして生まれ変わりました。多彩な教授陣や学生たちが展開している数々のプロジェクトや研究・教育成果といった美大のリソースと地域をつなげようと、アートとデザインを用いた新たなプロジェクトに取り組んでいます。目指しているのは、市民にアートやデザインをより身近に感じてもらい「まちに驚きと発見を生み出す」こと。
いただいたご寄付は、秋田公立美術大学の学生が、秋田市内・県内のさまざまな地域をフィールドに、アートやデザインの力で空間やまちを彩るお手伝いをするプロジェクトの経費の一部を充当させていただきます。
秋田市内の病院が例年開催するフェスティバル。これまで病院職員が手作りで企画・運営してきましたが、アーツセンターあきたが関わることで、病院職員と学生をつなぎ、これまでの実績に学生のアイデアを融合した新たな企画「緑ヶ丘百貨店」が生まれました。
当初は学生の作品展を…とのご相談でしたが、病院の担当の方と学生さんとで検討を重ねるうちに、患者さんや職員さんの多種多様な作品たちをもっとお見せした方がいいんじゃないかとなり、色々なものがあってワクワクする「百貨店」にたどり着きました。
1日だけの「緑ヶ丘百貨店」には、秋田公立美術大学附属高等学院の生徒さんの絵画や立体作品、秋田公立美術大学学の学生による絵画作品、そして患者さんや病院職員さんによる帽子やニット、キルト、クッションやアクセサリー、がま口や小物入れ、巾着、タペストリーに切り絵、絵画など、様々なものが並びました。これまではなかったピクチャーレールを設置いただいたり、マネキンの台を手作りしていただいたり、病院側も積極的に盛り上げてくださいました。
普通の会議室がさまざまな人々の作品と共に秋の装いで彩られ、例年の2倍の来場者を記録しました。
能代市では、町内会と美大の学生・卒業生をつなぎ、美大生の創作によって町内会ににぎわいを創出するプロジェクト「能代まちなか美術展」に協力しました。
秋田県能代市の上町を中心として開催されてきた「まちなか美術展」も今年で10年目。
「節目を迎えたいま、違う形で継承していきたい」と、切実な想いをもって、アーツセンター秋田にご相談をいただきました。
「まちなか美術展」は商店街や空き店舗などのショーウィンドウに絵を飾り、まちを美術館のようにすることで、「まちなかを歩いてほしい」「お店に気軽に立ち寄ってほしい」という思いが込められてスタート。これまで、地域の幼稚園や養護学校の美術部さんなどの作品が商店街を鮮やかに彩ってきました。10年目の今年はこれからにつなぐために、美大の学生さんに協力していただきたいとのご相談でした。
アーツセンターあきたからは、地元ゆかりの学生さんに協力してもらうのはどうだろうと、能代周辺出身の学生さんを探して声をかけていきました。こうして協力してくれることになったのが秋田公立美術大学4名です。今回の美大生の担当は、イベントのメインとなる旧菊宏と旧テラタの展示プランと設営でした。それが色々と話を進めるうちに、学生さんから自身の作品の販売や似顔絵を描くイベントの開催などの提案があり、すべて実現することとなりました。
学生と地域の方々が協力し、展示プランをみんなで確認し、設営に取り組みます。
天井から吊す、窓際に立てかける…何度も内と外を出たり入ったりして入念に確認しました。窓を隔てての作業は声が届きにくく、ジェスチャーを駆使しながら細かい指示を伝えあいました。どんどんと彩られていく空き店舗のショーウィンドウはまちゆく人の目をとめ、ふと足を止めて眺めていく方もいらっしゃいました。
こうして、無事展示が出来上がったのも、学生さん自ら積極的に連絡を取り、その中で生まれた作品の展示や販売などの提案を、運営スタッフの方々がステキ!やってみよう!と後押ししてくださったからに他なりません。
団体情報
NPO法人アーツセンターあきた
〒010-1632 秋田市新屋大川町12-3 アトリエももさだ内
TEL: 018-888-8137
FAX: 018-888-8147
E-mail: info@artscenter-akita.jp